会社は、該当する従業員に対して、育児や介護に関する制度等について個別に周知し、それらの制度を利用するか否か本人の意向を確認することとなっている。
これは育児介護休業法の令和6年改正によるもので、従来は、従業員から制度利用の申し出があったら拒めないというものだったが、今は(令和7年4月・10月から順次施行)、会社が能動的に説明しなければならなくなったのだ。
周知の対象となる従業員は、日々雇用者を除く「すべての者」とされている。
なので、制度の適用除外とされる従業員(例えば労使協定により除外される「所定労働日数が週2日以下の者」)に対しても、その旨を含め説明しなければならない。
具体的には、次のタイミングで個別周知・意向確認の義務が生じる。
1.本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た際 [育児関連]
2.子が3歳になる前(1歳11か月~2歳11か月の間) [育児関連]
3.親族の介護に直面した旨を申し出た際 [介護関連]
加えて、「介護に直面する前の早い段階(従業員が40歳に達する年度中または40歳の誕生日から1年間)」に、介護に関する両立支援制度等について情報提供することも義務付けられている。 ただし、この情報提供は、個別でなくてもよく、意向を確認する必要もない。
個別周知・意向確認の方法は、面談(オンライン面談も可だが、音声のみの通話は不可)または書面交付(本人が希望した場合はFAXや電子メール等による送付も可)とされている。
この個別周知の際に、会社は、制度利用を控えさせるようなことを言ったり行ったりしてはならない。 特に直属の上司(経営者を含む)が面談する場合は、制度利用を控えさせるような言動が出がちなので、留意しておく必要があろう。
そして、個別周知して本人の意向を確認したら、その結果を書面で残しておきたい。 厚生労働省のサイトには規程や社内様式の例が掲載されているので、参考にするとよいだろう。
なお、昨年10月からは、3歳から小学校就学前の子を養育する従業員の柔軟な働き方を実現するための措置(以下注に挙げた5つのうち2つ以上)を講じることとされている。
これらについての周知も失念なきよう、注意したい。
【注】柔軟な働き方を実現するための措置
①始業時刻等の変更
②テレワーク等(10日以上/月)
③保育施設の設置運営等
④養育両立支援休暇(10日以上/年)
⑤短時間勤務制度
文責: 特定社会保険労務士 神田 一樹
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